[news:11] 法案への態度をどう決めるか (2005/05/23) 一覧へ
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    ■┃井┃上┃哲┃士┃メ┃ー┃ル┃マ┃ガ┃ジ┃ン┃   
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◆意外とある、民主反対、共産賛成の法案
 
  先週は水曜日に本会議が開かれ、会社法案などの趣旨説明・質疑とともに採
 決も行われました。採決には、前回一致、与党賛成・野党反対、与党と民主が
 賛成、共産・社民反対など、無所属の方も含めて様々なパターンがあります。
 
 
  その中で、民主党が反対し、共産党が賛成という法案も結構あることをご存
 知でしょうか。水曜日の平成15年度の予備費の決算がそれでした。六本に分け
 ての採決でしたが、日本共産党は、イラク派兵に使われたものは反対、自然災
 害に伴うものや独立行政法人化に伴う給与支払い関連のものには賛成という態
 度をとりました。
 
  一方、民主党はすべて反対という立場でした。参議院事務局の職員の方が、
 「民主党さんは予算に反対したから決算もすべて反対という態度らしいです。一
  つ一つを吟味する党との違いが出ましたね」と言われたそうです。民主党が
  反対した理由はさだかではありませんが、日本共産党は機械的な対応ではなく
  、一つひとつをきちんと審査して態度を決めています。
 
 
 ◆ 日本共産党の法案審査のシステム
 
  日本共産党が法案に対する評価や態度を決めるには議員団全体、党本部全体
 の知恵を集めます。まずは、担当する部会で、政府から法案の説明を聞き、必
 要な場合は、現地調査に行ったり、関係団体との懇談や専門家からの意見を聞
 きます。国会図書館から関係論文などの資料を取り寄せて研究もします。
 
  その上で、部会で評価と態度を議論して起案し、毎週月曜日の党議員団法案
 審査会議にかけます。ここには国対メンバーとともに各部会長や部会の事務責
 任者などが参加し、各部会からの提案について議論します。この場で議論して、
 時には、「わかりにくい」「論点が一面的」など部会に差し戻される場合もあ
 ります。
 
  審査会議で確認した上で、本部の政策委員会や関係部局に送り、意見を求め
 ます。ここで異論が出て意見調整の会議を開く場合もあります。そして、本部
 からの意見で補強して、国会対策委員会で最終確認します。
 
 ◆国民のために役立つものか
 
  私たちは、その法案がたとえ不十分な内容であっても、国民の利益にとって
 一歩でも改善になるものには賛成します。しかし、少なくない法案は、国民に
 とって改善になる部分と改悪になる部分の両方を含んでいます。こういう法案
 への対応は実に悩ましいのです。
 
  たとえ一定の改良があっても、原理的な改悪部分があれば反対になります。
 逆に、部分的に改悪部分があっても、全体として改良になるのなら賛成します。
 ただ、なかなかスパッといかないものもあり、関係団体の意見も分かれる場合
 もあります。
 
  ですから、対応も反対、賛成だけでなく、「修正案を提起し、否決されても
 原案賛成」とか、「問題点は質問のなかでただし賛成」などなど、様々なパタ
 ーンがあります。
 
  よく、「共産党は何でも反対」と誤解している人もいますが、私たちが、こ
 うした審査を踏まえて、筋の通った対応をしていることを知っていただきたい
 と思います。
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