[news:241] ワシントンから (2011/10/14) 一覧へ
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 井上哲士です。

 原発問題に関する米国での事情調査のため参院海外派遣団の一員として、ワシ
ントンに来ています。きのうまで4日間の調査を終え、あと2時間後にホテルを出
て帰国します。14時間半のフライト。日本着は15日の15時すぎです。

 昨日までにスリーマイル島原発や原子力規制委員会、エネルギー省、環境保全
省、米原子エネルギー協会などを訪れ、時間を大幅にオーバーするような意見交
換をしてきました。

 最初に訪れたのはスリーマイル島原発。事故はもう30年以上前ですが、建屋は
まだ残っています。汚染された資材が取り除かれ倉庫のようになったタービン建
屋や、当時、異常を知らせる赤いランプが百以上も点灯したという制御室にも入
りました。

 事故当時の職員から、事故の概要や制御室の混乱した状況など直接お聞きする
と、その重大性が改めて迫ってきます。日本はこの事故からまともに学ぶことな
く、過酷事故対策を怠ってきたことが今回の重大事故につながりました。

 私たちと同時期に衆院ではチェルノブイリやIAEAへの調査に行っています。
あらゆる教訓や今日的知見を生かして、原発事故の収束と復興・復旧をはからな
くてはなりません。

 また、除染に関しての調査や意見交換も活発に行いました。米国はすでに多く
の原子炉を廃炉にしているとともに、核軍事施設の撤去などによる除染について
は、様々な知見があります。関係省庁に加え、除染を行う民間会社の幹部とも懇
談しました。

 私たちの「どういう技術があり、どう日本に支援できるのか」という質問に、
最初なかなかかみ合わない場面がありました。というのは、これまでアメリカが
除染をしてきたのは、原発や核関連の施設とその周辺であり、日本が直面してい
る広い住宅地域や畑、森林などの除染については必ずしも十分な経験がないよう
です。

 スリーマイル島事故でも施設外への放射能漏れはなかったとされていますし、
チェルノブイリの除染を行った会社も広い森林はその対象ではなかったようです。

 一方、福島第一原発の廃炉についても、核燃料が格納容器からもれだしている
状態での核燃料の取り出しは例がなく、どのようにしたらできるか自分たちも議
論しているところだとのことでした。

 私たちが直面している問題は、人類が今まで経験したことのないような問題だ
といえます。これまでの米国の経験や技術を福島第一原発事故にどう適用、応用
できるのか検討されていますが、さらに急がなくてはなりません。

 いろいろいな課題が浮き彫りになった視察でした。20日からの国会召集という
ニュースもワシントンで接しました。臨時国会での議論にこの視察を生かしてい
まきす。

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