[news:275] 憲法96条を考える (2013/04/10) 一覧へ
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 井上哲士です。

 昨夜、安倍総理と維新の橋下氏が会談したニュースの中で、両氏が一致している
憲法96条改定が話題になっていました。改憲派の他党が「どんな憲法にするのか
論議が先」と述べていることを紹介しながら、「手続き」か「中身」かという角
度で報道していました。

 しかし、96条改悪は単なる手続きの問題ではありません。権力を国民が縛るのが
憲法であり、だからこそ簡単に変えられないようにしてあるのです。96条を変える
ことは、憲法の本質を変えてしまう問題なのです。

この問題で丁度、昨日の「毎日」夕刊の「特集ワイド」で、慶応大の小林節教授が
発言されています。改憲派である小林氏ですが、この点での主張は明快です――

 「絶対ダメだよ。邪道。憲法のなんたるかをまるで分かっちゃいない」「権力
者も人間、神様じゃない。堕落し、時のムードに乗っかって勝手なことをやり始め
る恐れは常にある。その歯止めになるのが憲法。つまり国民が権力者を縛るための
道具なんだよ。それが立憲主義、近代国家の原則。だからこそモノの弾みのような
多数決で変えられないよう、96条であえてがっちり固めているんだ。それなのに……」。

 「縛られた当事者が『やりたいことができないから』と改正ルールの緩和を言い
出すなんて本末転倒、憲法の本質を無視した暴挙だよ。近代国家の否定だ。9条で
も何でも自民党が思い通りに改憲したいなら、国民が納得する改正案を示して選挙
に勝ちゃいいんだ。それが正道というものでしょう」

 ――なぜそうまでして改憲したいのか。小林さんは、自民党が昨年4月に公表し
た「問題だらけ」の憲法改正草案そのものの中に真意がちらついているとみる。
「例えば24条は『家族は互いに助け合わねばならない』とある。ほんと余計なお
世話だね。憲法が国民の私生活や道徳に介入すべきじゃないんです」。
(以上、「毎日」より)

 こうした論議は安倍首相の耳にも入っているのでしょう。5日の予算委で「反論」
を試みています。「憲法は、権力者側に対して、かつては王権でありますが、王
権に対して制約を国民が課す存在でありました。しかし、今、自由や民主主義が定
着をしていて、国民主権が明らかな中で果たしてそれだけかどうか。どういう国に
していくかということも憲法に込めていくべきと、私は考えている」。
 
 逆ですね。国民主権だからこそ、特定の国のあり方や家族観を憲法で決め、国
民をしばってはならないのです。やっぱり、この人に憲法に手を付けさせてはなり
ません。維新など加えた改憲勢力三分の二を許してはなりません。



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