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翁長さんが問うたもの

 「命がけ」とは、こういうことを言うのでしょう。亡くなった翁長沖縄県知事の妻の樹子さんの話を地元紙で読んで、胸が熱くなりました。県が、辺野古の埋めたて承認を撤回した翌日の一日、沖縄統一地方選挙の応援に入って新聞を手にしました。

 知事は撤回の意思表明を行った最後の記者会見の前日の夜、公邸に戻ると、玄関の椅子や廊下に度々座り込み、寝室に入るまで20分間もかかったそうです。それほど肉体的にはぎりぎりの状態だったのに翌日、30分間の気迫あふれる会見を行い、その三日後に入院して帰らぬ人となりました。

 何を問いかけたのか。樹子夫人は語ります。「県民が諦めなければ辺野古の基地は作られないと翁長は信じていた。県民がしょうがないとなれば未来永劫沖縄に基地を置かれたままになる。それでいいのでしょうか。翁長は命を懸けて、そこを問い続けました」。

 私は党の候補と共に演説でこの言葉を紹介し、「この翁長さんの志を継ぐのが玉城デニーさんです。日本共産党も志を継いでがんばります」と述べ、こう呼びかけました。

 「オール沖縄」の声が動かして、全国知事会は初めて日米地位協定抜本改定の決議を挙げました。全国世論調査でも辺野古移設反対が多数です。建設現場の海底には軟弱地盤があり、知事の設計変更許可がなければ辺野古基地建設はできません。追い詰められているのは政府です。翁長さんの命がけの訴えに応え、辺野古基地建設を止めよう!

 全国から支援を!  (18.9.7赤旗東海北陸信越版)

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