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「日報」隠ぺい、「沖縄に核」発言 井上哲士参院議員に聞く(「京都民報」18.4.22号)

 安倍内閣による、隠ぺい、改ざん、ねつ造と強権的政治が相次ぐ異常事態の国会。自衛隊「日報」隠ぺい問題や非核三原則を揺るがす「沖縄に核」発言などを追及する井上哲士参院議員に話を聞きました。 

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    森友学園問題での公文書改ざん、加計学園疑惑、自衛隊「日報」隠ぺい、裁量労働制をめぐる労働時間データのねつ造、教育現場への政治介入など、一連の重大問題が次々と発覚し"底なし"の様相です。行政への信頼が失墜し、日本の民主主義の土台を根底から壊す歴史上かつてない異常事態です。

 いずれも安倍政権が国政私物化と強権政治を進めるため、都合の悪いことは国民にも、国会にも隠すという体質が根本にあります。与党を含めた立法府を愚弄するものです。

 私はこの間、自衛隊のイラク派兵、南スーダンPKO「日報」隠ぺい問題について追及してきました。実力部隊である自衛隊が、海外での活動実態の資料を国会や情報公開請求で求められても、「存在しない」として隠ぺいしたことは、シビリアンコントロール(文民統制)の根幹を崩す事態です。同時に、「戦場」へ自衛隊を派兵しているという憲法違反の実態を隠すため、「日報」の隠ぺいが行われたという疑いが強まっています。

 これまで「ない」と政府が国会答弁で断言してきたイラク派兵「日報」について、4月2日、小野寺五典防衛相は、陸上自衛隊の日報が「あった」と発表。その後、昨年3月の時点で日報の存在が確認されていたことが分かり、1年以上も隠ぺいされたことが明らかになりました。航空自衛隊作成分の日報も見つかり、南スーダンPKOでの新たな陸自日報も見つかるなど、連日、防衛省が釈明に追われています。

 防衛省は、昨年三月にイラク日報が発見されながら、大臣に報告がなかったのは、当時問題になっていたのは南スーダンの日報だったので、現場の職員が報告の必要がないと判断したと説明しました。しかし、私の質問で日報発見の三日後に、情報公開請求に対し「存在しない」と回答していることが明らかになり、組織的隠ぺいの疑いが強まっています。

 南スーダンの問題では、政府は戦争法(安保法制)初の任務として、2016年11月、南スーダンPKO派遣部隊に「駆け付け警護」を付与。しかし、17年2月、自衛隊が活動する首都ジュバで「戦闘発生」と明記していた「日報」の隠ぺいが発覚しました。その後、新任務の実施どころか撤退を余儀なくされ、昨年7月には稲田朋美防衛相らが辞任に追い込まれました。私の質問(4月12日、参院外交防衛委員会)で、新たに自衛官トップの河野克俊統合幕僚長が、陸自で保管されていた日報データについて、昨年1月に報告を受けていながら、同3月の会見で「報告は来ていません」と明言していたことが分かりました。河野氏は同日の記者会見でこの事実を認め、翌日にはそれを撤回するなど右往左往しています。このような隠ぺいに次ぐ隠ぺいが防衛省内で行われていたのです。

 隠ぺいされてきたイラク「日報」には、「戦闘」という文言が複数あることが分かり、イラクと南スーダンは「戦闘」地域であり、憲法違反の自衛隊派兵であることは明らかです。一連の疑惑はこの事実を隠すためのもので、真相解明が必要です。

 また、日本共産党の穀田恵二衆院議員が3月30日、衆院外務委員会で、独自に入手した統幕内部文書「日米の『動的防衛協力』について」の原本と、情報公開請求で昨年開示された同名文書を比べ、開示部分に改ざんの疑いがあると追及しました。防衛省は「公表したものではないので、真贋(しんがん)を含めて差し控える」としています。この問題も差し替えや黒塗りなど改ざんが行われたのは海外派兵に関わる部分とみられています。

 

 核兵器をめぐる問題でも、政府が、被爆者はじめ核廃絶を願う国民へ背信的行為を続けてきたことが明らかになっています。

昨年7月に国連で採択された核兵器禁止条約について、日本政府は署名をしませんでした。それだけではない。日本政府が国民に隠して、米国の核削減に反対し「核軍縮の妨害役」となり、「非核三原則」を踏みにじる行為を行ってきたことが米国側の資料で分かってきたのです。

3月20日の外交防衛委員会、26日の予算委員会で連続して取り上げました。外務省の秋葉剛男外務事務次官が駐米公使だった09年当時、オバマ前米政権がすすめる核軍縮に対し、米議会に作られたが諮問委員会の意見聴取に対して、核軍縮の動きを妨害するとともに、沖縄の核貯蔵庫の建設にも理解を示していたことや、その後、秋葉氏が、米軍と自衛隊が核兵器を共有する「ニュークリア・シェアリング」にまで賛同していたことを質問しました。

米側の資料には、シュレジンジャー副議長(元国防長官)が「兵器ぬきの沖縄への核貯蔵庫については?」と尋ねると、秋葉氏は「私には説得力があるように聞こえる」と答えたことなどが記されています。

 「非核三原則」に反する行為だと追及する私に対し、河野太郎外相は「どのようなやりとりかは対外的に明らかにしない」と答弁するのみでした。私は、当時の資料は機密ではなく日本の外務省が公開に反対しているという関係者の発言も突き付けて、政府は、真実を明らかにすべき田と迫りました。

 安倍政権は、窮地に追い込まれながらも早期の憲法改正の発議を狙っています。安倍政権の改憲は「自衛隊を憲法に明記する」というものですが、自衛隊自身が「日報」隠ぺい、改ざんを行うなど、シビリアンコントロールが崩壊し、民主主義に反する事態となっています。公明党や維新の会の議員からも「改憲できる状況にない」と声が上がっています。改憲の策動を許さないたたかいを国会内外で大きく展開していきたいと思います。

 一連の疑惑の徹底究明のため、6野党で相談・協力して論戦を進めています。各省庁を呼んでの6野党合同ヒアリングが連日行われるなど、かつてない野党間の共同が広がっています。14日には国会大行動が取り組まれるなど、安倍内閣退陣を求める世論が大きく広がっています。さらに疑惑の徹底究明を行い、安倍政権を総辞職に追い込むため全力を上げます。

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