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「本気の共闘へ汗かく」(しんぶん赤旗東海版2019年1月12日付「憲法と命輝け②」より)

連載「憲法と命輝け②」.pdf

 

「安倍政権の悪政を変える一番の力は、市民と野党の共闘です」。新しい年、いっそう力を込めて訴える井上さん。参院の共産党国会対策委員長をつとめ15年。2016年以来、他の野党の国対委員長らと頻繁に顔をあわせるようになりました。

 参院の立憲民主党の芝博一国対委員長は、初の共闘選挙となった16年の参院選で井上さんが応援に駆けつけた野党統一候補の一人。

 最初は共産党との握手を拒否した芝さんですが、選挙最終盤に市民と野党の国会議員が初めて並んだ三重県四日市市の合同大街頭演説会では、「選挙が変わった。私自身も変わった」と演説。このとき共産党から応援に立った井上さんとがっちり握手する姿はマスコミにも報道されました。激戦に勝利した芝さんは初登庁のとき、マスコミ関係者を引き連れ、井上さんの元に駆けより、「野党で結束したから勝利できた」と握手を交わしました。

 

●深化する共闘

 それから2年半―。「国会内の様変わりはすごい。共闘は画期的に深化しています」と井上さんは話します。

 17年末の総選挙後、井上さんが何度も足を運ぶようになったのが衆院の第16控室。「野党合同ヒアリング」がたびたび行われる立憲民主党の控室です。

 「以前は他党・会派の控室に行くことはほとんどなかった。今では何かあれば野党が声をかけあい、共同でとりくむことが当たり前になった」

 18年の通常国会から始まった「野党合同ヒアリング」は、閉会中も臨時国会でも続き、167回に達しました。井上さん自身、辺野古新基地建設問題やイラク日報隠ぺい、建設アスベスト問題のヒアリングに参加してきました。安倍政権の暴走が極まった昨年末の臨時国会では、野党共闘がさらに発展。憲法審査会での自民党改憲案の提案を断念に追い込む、入管法問題で技能実習生の実態を暴くなど結束した力が発揮されました。

 2001年の参院初当選から3期18年。「国対委員長になってからの9年は参院の共産党議席は1けた。交渉会派として認められず、本会議などで発言の機会が限定されるなど苦労が多かった」

 それが13年の参院選で11人の議員団に躍進。通常国会の本会議の登壇は3回から30回ほどに大きく前進しました。議案提出権を得てブラック企業規制法を提出。国内外のメディアに注目され、井上さんも韓国メディアから取材を受けました。

 

●市民の声をうけ

 全委員会に議員を配置でき、井上さんは3年間委員がいなかった外交防衛委員会の担当に。「この躍進があったから、15年の安保法制の国会論戦で大きな役割を果たせたし、『野党は共闘』という市民の声をうけとめ『国民連合政府』の呼びかけができた。共同の力で政治を動かす揺るがない綱領路線をもつ共産党を伸ばしてこそ、さらに共闘を前進させることができる」と実感しています。

 国会対応をめぐり野党間で意見が異なることもありますが、「安倍政権に立ち向かうためいかに共同していくかを考え、努力してきた」と井上さん。この間、原発ゼロや現状での消費税10%反対、米軍辺野古新基地建設強行反対など共同の条件は広がっています。「共同のとりくみのなかで私たち自身も変わった。立場の違いを認めあい、お互いに尊重しあいながら、安倍政権に代わる希望の姿を示したい」。「本気の共闘」実現へ、きょうも汗をかいています。(つづく)

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