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被爆建物の全棟保存へ

 広島市内最大規模の被爆建物である旧陸軍被覆支廠の全棟保存が決まりました。よかった!

広島県は、老朽化を理由に保有する三棟のうち一棟だけ残して取り壊す方針を決めていました。しかし、被爆の体験を次世代につなげよと反対の声が広がりました。党国会議員団で現地視察も行い、私は国会質問で全棟保存を求めてきました。そのもとで昨年、県保有分の耐震工事が決まりましたが、このほど、国保有分も耐震工事を行うことになり、四棟すべてを保存することになったのです。

被爆直後に被爆者の臨時救護所となり、全長400 ㍍、高さ15㍍のこの巨大な建物が被爆者で埋まり、苦しみながら亡くなっていきました。現地に立つと原爆の非人道性が実感できます。

 被爆の実相を伝える努力はさらに広がっています。愛知県原水爆被災者の会の皆さんが8月に金山駅で取り組んできた原爆パネル展。最近は広島市立基町高校の美術部の皆さんによる原爆の絵が展示されます。被爆者から何度も体験を聞いて描かれた広島の惨状からは、二度と許してはならないという高校生の思いが伝わります。

 こうした努力を後押しし、世界に核兵器の非人道性を広げ、廃絶を先導することこそ被爆国日本の役割。ところがロシアのウクライナ侵略を見て「核には核を」「日本も核共有を」との声が自民党や維新の党から上がっています。被爆国の党として資格が問われます。

参院選では、今こそ核兵器禁止条約に参加し核兵器のない世界実現の先頭に立つ政治をと訴えぬきます。(しんぶん「赤旗」東海北陸信越版 22/5/21)

 

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