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学童保育充実の切実な願い


関係者から要望を聞く井上議員(左)ら
 
 
 

 娘の通う吉田児童館学童クラブのバザーが 11 月 30 日に開かれ、お父さん、お母さんたちと一緒に半日、チヂミの模擬店を担当。心配した雨も降らず、子育て仲間と楽しい時間を過ごすことができました。

 翌 1 日は、国会内で全国学童保育連絡協議会の代表の皆さんと党国会議員団との懇談会に参加しました。粘り強い運動の結果、学童保育は、98 年から児童福祉法に位置づく事業となり、以来 5 年間で全国で 4200 ヵ所も増えています。それでも全国でも京都でもまだまだ不足しており、しかも、設置・運営に関する国の基準がほとんどありません。国の補助金も実態とおおきくかけ離れたもので、施設の条件や指導員の皆さんの労働条件も大変遅れています。

 懇談では、5 年ぶりに同協議会がまとめた全国実態調査を踏まえ、「25 坪の施設に 80 人の児童。特に雨の日は外で遊べず、大変」「低賃金で、若い指導員がやめていかざるをえない。指導員の熱意だけに頼るのはもうやめにしてほしい」「協議会としてまとめた『私たちが求める設置・運営基準』にもとづいて充実させてほしい」との声が次々と出されました。

 参加した議員は全員が学童保育の保護者の現役か OB 。一つひとつの実態や願いにみんなうなづきながら聞き入りました。懇談に参加された指導員の方は「他党の議員のところに行くとなかなか理解してもらえない。共産党が頼りです」とつくづく述べられていました。そんな期待の声にこたえて、学童保育のいっそうの充実へがんばります。

(京都民報 2003 年 12 月 7 日付け)


国会あれこれ(1)
郵便差し入れ口

   

 これから、国会の変わったしきたりや議事堂の施設のことなどを「国会あれこれ」として時々、紹介しますので、ご期待ください。

 まずは、郵便差し入れ口のこと。議事堂の廊下にの所々にあり、いちいち外の郵便ポストに行かなくても投函できるようになっています。議員会館も各階に差し入れ口があります。議員会館では丁度、私の部屋の前にありますので、実に便利です。

 写真は議事堂の廊下のもの。議事堂建設当時からのものですから、横書きの文字が右から左に書かれているのが実にクラッシックです。

 与党の議員などは委員会中に、交換した名刺を見ながら葉書を書く「内職」をし、委員会が終わったら廊下で投函する人もいます。そんなことのために差し入れ口が作られたのではないと思いますが……。

(2003 年 11 月 24 日記)


「滅び行く党」

 「滅び行く党の姿なんですかね」――普段、あまり話しをしたことのない、ある参院の職員がこんなことを言われたのにビックリしました。

 鴻池祥肇大臣が長崎の少年事件について「犯罪者の親は打ち首に」と発言したことが話題になったときに、この「滅び行く党」という言葉が返ってきました。院の職員の人は、仕事柄、他の党の批判は言われないものですが、よほどの憤りがあったのでしょう。

 実際、今の自民党はタガがはずれた状態です。「集団レイプする人はまだ元気がある」(太田誠一元大臣)、「子どもを生まない女性を税金で面倒見るのはおかしい」(森喜朗元総理)、「男は黒豹なんだから情状酌量もある」(福田官房長官)、「創氏改名は韓国の人が望んだこと」(麻生太郎政調会長)と報道されたものを並べるだけでもおぞましい。しかも、それをただそうという動きがこの党からは何も見られないのも異常です。

 国民にどんな痛みを与えても「改革に痛みはつき者」と平然といってのけるという政治的退廃は、道義的退廃と一体なのでしょう。もう、この党に未来をまかすわけにはいきません。

(「京都民報」7 月 20 日付け)


“医療援助こそ”の声

 
原水爆禁止網の目平和行進の先頭を歩く井上哲士参院議員(中央)=22日、京都市左京区
 
 

 「百聞は一見にしかず」――イラク特措法案が衆院本会議で審議入りした二十四日に開かれた「イラク派兵法に異議あり! 市民と国会議員緊急院内集会」でのこと。日本共産党の緒方参院議員によるイラクでの現地調査の生々しい報告で実感しました。

 緒方さんがまず紹介したのは、現地の NGO の人たちの声です。

 「最初の一週間は米軍への歓迎の声が多かった。一ヵ月たつと、おかしいぞという声に変わり、二ヶ月たつと怒りになっており、様々な抵抗が起こっている」「イラクで確実に安全といえるのは砂漠の真ん中ぐらい」 

 政府の「戦闘地域に送らない」という説明がいかに空虚であるかがわかります。

 また、NGO の人たちが、「バクダットには日本が援助して作った病院が十三もある。そうした医療施設への援助こそ必要」と述べたのに対し、「日本政府は医療支援も自衛隊が行うといっている」と返答すると、目を丸くして「自衛隊が一体何をするのですか」と驚かれたそうです。

 政府がやろうとしていることがまったく現実の必要性とかけ離れたものであり、とにかく自衛隊を送りたいという狙いだけがあることはいよいよ明らかです。

 二十二日は京都で原水爆禁止網の目平和行進の左京コースに参加しました。「イラクに自衛隊を送るな」「核も戦争もない平和な世界を」と唱和しながら東大路をデモ行進。イラク特措法ストップへ、国会の中でも外でも、おおいに汗をかきます。

(しんぶん赤旗 関西版 2003 年 6 月 27 日付け)


政治資金改悪に怒り

 
政治倫理・選挙制度特別委員会で質問する井上参院議員
 
 

 与党 3 党が、企業からの政治献金者の公開基準を年間 5 万円超から 25 万円超に引き上げるという政治資金規正法改悪案に合意しました。とんでもない話です。

 だいたい、かつては年間 100 万円超が公開基準だったのを 5 万円超にまで引き下げたのは、相次ぐ金権事件の中で、政治資金の透明度を高め、政治不信の解消をはかるためでした。改悪は、まったくの逆行です。

 私は、先日の「政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会」でこの問題を取り上げ、政治資金を所管する大臣である片山総務相が支部長を務める政党支部の届け出を分析してただしました。なんと、現行では 135 法人 5200 万円が公開されているのが、改悪されると 29 法人 2600 万円だけになります。しかも、片山大臣は、談合などで県から指名停止を受けている企業から政治献金をもらっていたことも問題になっていますが、改悪後の基準ではこうした談合企業からの献金も大半は闇の中になってしまいます。

 この事実を示して迫ると、大臣は、「政治資金は民主主義のコストであり、どう集めるかは各党間で自由にぎろんしてほしい」と開き直り答弁。私は、「あきれた答弁だ。私たちは、企業献金は禁止すべきだと考えるが、今問題にしているのは、集めた資金について国民が監視できるよう透明性を確保することだ」と反論しました。大臣は憮然とした表情で、次の質問者が「大臣、気を静めて」となだめるほどでした。

 所管大臣がこの程度では金権政治をなくすことをこの内閣に望むことはできません。

(京都民報 2003 年 6 月 22 日付け)


性同一性障害


世田谷区議に当選した上川あやさんと
 
 
 

 性同一性障害についてご存知でしょうか。心は女性なのに体は男性など、心の性と体の性が一致しない人たちのことです。

 性同一性障害と診断されて、性別適合(性転換)手術をうけて心と体の性が一致し、名前の変更が認められても、戸籍上の性別は変えることができません。そのため住民票や保険証、パスポートには元の性が書かれたままです。就職のときに問題になり、病院でも診察が受けにくい、外国旅行のときにも窓口でもめる……生きていく上で様々な障害に直面してこられました。

 昨年暮れの法務委員会で、戸籍上の性別変更をもっと認めるべきだと質問して以来、当事者の方々とのつながりができ、そのうちの一人である上川あやさん(写真)は先の選挙で世田谷区議に当選して大きな話題になりました。

 当事者の方の運動が広がる中で、戸籍の性別変更を可能にする特別立法の動きも進んでいます。二十七日に当事者の皆さんが法制定を求めて院内で開いた集いには、超党派で議員が参加し、私も挨拶をしました。

 それぞれが自分らしく生きることができる社会へ、政治の役割を痛感しています。

(京都民報 2003 年 6 月 1 日付け)


裁判員制度

 日弁連が作成したドラマ「裁判員――決めるのはあなた」の上映会と裁判員制度に関するシンポジウムが十日、京都弁護士会館で開かれました。途中から参加しましたが、会場には現職の検事や裁判官の方も参加されて発言もされるなど、いい制度にしたいという熱意を感じました。私も、フロアーから国会での動きなどについて報告をしました。

裁判員制度とは、刑事裁判において、市民が裁判官と一緒に有罪・無罪を判断し、有罪の場合には刑を決めたりする画期的な制度。裁判に市民の普通常識が反映されるようにすることが目的です。それにふさわしい制度になるか具体的な法案作りはこれからで、来年の通常国会には提出される予定です。裁判員は選挙人名簿から無作為に選ばれますから、あなたも近い将来、裁判員に選ばれるかもしれません。

 ドラマでは裁判官役の石坂浩二さんをはじめ、岩崎ひろみさんや左時枝さんなどが出演。なかなか面白く、裁判員制度がどんなものかも良くわかります。各地での上映会も開かれますし、テレビ放映も計画されているようですので、ぜひ、皆さんも見てください。一緒に、いい制度をつくりましょう。

(京都民報 2003 年 5 月 18 日付け)


人間を人間として


名古屋刑務所を調査する井上議員(左から 2 人目)
 
 
 

「人間を人間として扱ってほしい」――作家であり、自ら受刑の経験のある安部譲治さんを超党派の勉強会で招いた時の言葉です。

 昨秋以来、名古屋刑務所での看守による受刑者にたいする暴行死事件を発端にした問題を追及してきました。刑務所にも三度調査にでかけ、法務委員会、予算委員会で集中審議もしました。国会に提出された資料は積み上げると約五十センチにもなります。

 その中で浮き彫りになったのは、おそるべき人権侵害の実態です。革手錠をウエストサイズが二十センチも小さくなるほど締め上げて死に至らしめた五月事件。肛門に消防用ホースをあてて直腸が裂ける傷を負わせ死亡させた十二月事件。過去十年間の刑務所内で亡くなった人の死亡帳を一枚一枚調べると、「心不全」と一行だけしか書かれていないものもあります。人の死が実に軽く扱われています。本来、精神科の治療を受けるべき人が、保護房や革手錠で虐待されている例も少なくありません。

 刑務所、法務省ぐるみの隠蔽体質も明らかになりました。当初は受刑者の死亡帳の存在自体を否定し、ウソがばれて矯正局長が更迭されるという事態にまでなりました。現場は、真実を報告せず、上級は見て見ぬふりをする――事件を追及すると、こうした構図がはっきりしてきました。

 これほどまでに刑務所について、国民的注目浴びたことも、国会で集中した審議が行われたことも、大量の資料が提出されたことも、歴史上なかったことです。同時に、定員を大幅に上回る収容による看守のみなさんの労働条件の悪化も改善しなくてはなりません。国会の責任は重い。抜本的な改革が行われるまで追及を続けます。

(03/05/01付け「しんぶん赤旗 関西版」)


この町にも党議員を


宮崎県南郷町南部で、わたり恭輔候補(右)と=2月22日
 
 
 

 私の地元の日本共産党京都左京地区で常任委員をしていた和足恭輔さんから、二十年ぶりにふるさと宮崎県南郷町に帰り、町議選に立候補することを聞いたのは昨年の末でした。「わがふるさとにも日本共産党の議員を」との熱い思いを聞き、「必ず、応援に行くから」とその場で交わした約束が実現したのが二月二十二日の夜でした。

 宮崎空港から車で一時間半。南郷町では日本共産党は、町議候補を立てたこともありません。演説会をしたのも随分と前で、「今日は、六十人ぐらいは参加を約束されていますが、それだけ来てくれるか…」というお話でした。とにかく最後までがんばろうと、開会直前まで演説会場のある商店街を一緒に案内に回りました。

 さて開会。始まる時間になると続々と町の方々が来られます。慌てて座布団をふやしましたが、用意した資料もすぐに足りなくなりました。最後には会場からあふれるばかりの百三十人の方が参加。大半が、生まれて初めて日本共産党の演説会に参加される方です。

 党が二百人近くから集めた町政アンケートで「町議会に声が届いている」と答えた人はわずか三人。私は、日本共産党の地方議員が、全国の議会で行政のチェックと要求実現のためにかけがえない役割を発揮していることや日本共産党の日本改革のプラン、イラク問題の平和的解決のための努力についてお話をし、「この町にも日本共産党の議席を」と心を込めて訴えました。

 初めは緊張していた人々がうなずきながら聞いてくれるのがわかりました。大きな拍手。どの町でも日本共産党が待たれている。和足さん、がんばれ。

(03/03/06付け「しんぶん赤旗 関西版」)


「土壌」の変化


農協代表と国会内で懇談
 
 
 

 保守的な団体でも、その「土壌」が変わってきていることを実感しています。

 まず医療分野。医療費三割負担凍結を求めている日本医師会の坪井会長は、政治連盟の全国会議で「私は別に自民党支持ではない。私の主張で一番近いのは共産党である」と発言されています。

 農業はどうか。農協の代表の皆さんと十四日、国会内で懇談しました。「WTO 交渉日本提案実現全国農林漁業代表者集会」参加者の中の代表の方々です。緊迫する WTO 農業交渉で、日本の食料主権を守る立場を貫くことなしに農業は守れないという点で一致しました。

 一方、集会自体には与党議員だけ招いて請願するというやり方。この点で議員団からは、「それで本当に要求が実現できるのか。超党派で、都市住民の共感もえてこそ農業と食料を守れる」と率直に提起しました。農協中央の方は困った顔をされていましたが、地方代表の方々が、「その通り。一党一派ではどうしようもない」「農林族といわれる議員だけに頼っていてもだめだ」と次々に発言されました。

 きわめつけは、「農家として言うが、われわれ農協も土壌改良しなくてはならない」との発言。会場は笑いに包まれ、参加された多くの方がうなづいておられました。従来の枠を越えて、対話と共同を進める時です。

(03/02/23付け「京都民報」)


司法制度改革


京都第一法律事務所党後援会の総会・新年会(1 月 25 日)で
 
 
 

 いよいよ始まった通常国会の論戦。今国会から予算委員会にも所属することになり、いっそう気を引き締めて望んでいます。

 当選以来所属している法務委員会も多忙を極めます。司法制度改革関連の法案化作業が急ピッチで進められており、今国会にもたくさんの関連法案が提出されるからです。その中で政府が「目玉」にしているのが裁判迅速化法案。裁判が迅速におこなわれることは必要ですが、審理の充実と一体のものでなくてはなりません。今でも、充分な証拠調べがおこなわれないなど問題が多いのに、裁判官の増員や証拠開示の改善などの対策なしに、「迅速」だけが一人歩きすれば、「手抜き裁判」が横行することになります。論戦でしっかりたださなくてはなりません。

 今後の法案化に向けて検討が進められているのが敗訴者負担制度。裁判に負けたら相手側の弁護士報酬まで負担しなくてはならなくする制度です。これでは医療過誤や労働裁判、環境裁判などは、起こせなくなります。裁判から弱者を締め出すひどい制度を許すわけには行きません。国民による国民のための司法制度改革へ、正念場です。(03/02/02付け「京都民報」)


希望の見える年に


初出勤の京都市役所前で訴える。
 
 

 多くの人々にとって仕事始めとなった六日。「もう、この政治ではだめだ」――そんな思いが国民の中に広がっているのを実感させられた一日でした。

 朝は恒例の府庁、市役所前での初出宣伝。現職・予定候補の皆さん、職員後援会の皆さんと一緒にビラまきと挨拶をしました。ベテランから二十代の若い候補者までずらりと並び、たたかいの年の幕開けにふさわしい勢いある宣伝になりました。 その後の中小企業団体中央会の賀詞交換会。配布された会長挨拶には不良債権早期処理策に対する厳しい批判が述べられ、来賓からは、「パープルサンガと立命の優勝で京都は運がついている。元気を出してがんばろう」という掛け声は続きましたが、小泉政権に期待する言葉は一言もありません。

 一方、夜に参加した京都総評の旗開きでは、年明けの会話の中で、「厳しい中だが、今年は一丁やったろうじゃないか」という言葉が相次いでいるという挨拶が続きました。

 今年こそ、希望の見える年に――期待にこたえて新春から猛ダッシュします。(03/01/12付け「京都民報」)

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