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2004年10月21日(木)

参院予算委員会
「政治とカネの問題について」

  • 南野知恵子法相と日本看護協会の政治団体、日本看護連盟との癒着を追求

井上哲士君

 まず、総理と法務大臣にお伺いをいたします。

 日本歯科医師会と日歯連が一体となって政治家を動かしてきた、このことに対して国民の今不信の声が高まっているわけでありますが、この点についての所見をまずお二人からお伺いします。

内閣総理大臣(小泉純一郎君)

 日歯連の事件といいますか、政治団体というのは、これは法にのっとって適切に活動をしなければならないということは言うまでもございません。また、政治団体から資金提供を受ける政治団体あるいは政治家につきましても、政治資金規正法にのっとって適切に法を遵守していかなければならないということは当然であります。

国務大臣(南野知惠子君)

 お答えいたします。

 私の意見といたしましては、やはり法を遵守することが大切だと思っております。

井上哲士君

 法務大臣の、のおの知恵子後援会に看護連盟から昨年、一昨年と一億五千万、二億の献金というのが先ほど問題になりました。こういう資金の在り方が国民の政治不信を招いていると、こういう認識はあるでしょうか。

国務大臣(南野知惠子君)

 お尋ねいたします。私……(発言する者あり)お答えいたします。

 今お尋ねの件につきましては、法に基づいてしっかりとやっていこうということでございます。

井上哲士君

 この間から大臣は、のおの後援会というのは自分の資金管理団体じゃないんだということで、この問題でまともな答弁をされません。

 そこで、政治資金管理団体の南野知恵子と共に政策を考える会についてお聞きをしますが、二〇〇三年に受けた寄附の総額、そのうち看護連盟本部及び支部からの寄附の額、それから清水かよこ後援会からの寄附の額、これはどうなっているでしょうか。

国務大臣(南野知惠子君)

 平成十五年の、南野知恵子と共に政策を考える会におきましては、受けた寄附金総額は約三千万円でございます。そして、看護連盟及びその支部から受けた寄附の合計金額は約千五百万円でございます。さらに、清水かよこ後援会から受けた寄附の金額は一千万円でございます。

井上哲士君

 この清水嘉与子議員の後援会の会長は南野法務大臣自身でありまして、しかもこの清水かよこ後援会は二〇〇一年に日本看護連盟本部から三億円の寄附を受けている。これが収入のほぼ一〇〇%なわけですね。ですから、これを迂回して結局あなたの政治資金団体に入っている。そうなりますと、結局、合計しますと二千五百四十一万円、約八割以上が看護連盟からの寄附ということになるわけですね。これは結局、のおの後援会と同じような実態になっているんじゃないですか。その点どうですか。

国務大臣(南野知惠子君)

 御指摘のように迂回ということは行っておりません。看護連盟やその支部の支援をいただいているということは事実でございます。

井上哲士君

 後援会も、そしてあなたの政治資金管理団体も、その大半がこういう実態になっている。そのことについての、今国民の声についてどうお考えかということを聞いているんです。

国務大臣(南野知惠子君)

 大事なことは、議員として、国民全体の代表であるという自負に基づき、それにふさわしい行動をすることだと思っております。

井上哲士君

 私は認識が甘いと思うんですね。大臣が厚生労働副大臣のときの平成十三年に厚生労働省が、看護協会の実名も挙げまして、公益法人の活動と政治団体の活動の峻別についてという通達を出しております。この四月にも同様のものを出しておりますけれども、この通達についての受け止めは大臣、いかがでしょうか。

国務大臣(南野知惠子君)

 お答えいたします。

 公益法人の活動と政治団体の活動とは、これは峻別が図られるべきであると思います。両者の活動が一体であるかのような誤解を先生、お与えしたことは好ましくないものと承知しております。

井上哲士君

 看護協会と看護連盟の本部の所在地は同じです。さらに、全国で二十七の府県で協会と連盟の所在地が一緒。そこから先ほど言ったような献金が来ているわけですね。これはやっぱり通達の趣旨に反しているんじゃないですか。いかがですか。

国務大臣(南野知惠子君)

 代表者も異なります。何よりも看護協会の、看護協会には約五十六万人の看護師などの、などによって構成されております。それに対しまして看護連盟は、希望をする約二十万人の看護婦等により構成されているものであり、全く異なる団体であると御認識をよろしくお願いします。

井上哲士君

 現場では一体になっているんですね。一体になって連盟や後援会に対する加入の強制というのが問題になっているんです。今年の選挙でも、赤穂市、室蘭市、酒田市の公立病院で地位利用による強制勧誘で公選法違反で逮捕されております。三年前の選挙でも同じように、これは看護婦連盟推薦の清水嘉与子議員の後援会の勧誘で二か所で逮捕されています。この清水後援会の会長はあなたなんですね。

 ですからね、実態、こういうことになっているのに、なっている。あなたは選挙違反になるということは十分に周知してきたと言っていますけれども、全然改善されていないんです。こういうことになっているんじゃないですか、実態は。

国務大臣(南野知惠子君)

 お答えいたします。

 私の選挙で選挙違反を出したことは大変遺憾に思っております。

井上哲士君

 看護部長が逮捕された赤穂市の市民病院の職員は、就職すると本人の承諾なしに看護連盟に入るようになっていたという証言もあるんですね。

 こうしたやり方が逮捕の温床になっているのに、あなたは衆議院の答弁でこういう選挙違反について、情熱余ってのことだと思うと、こういうかばうような答弁をされました。私は、法務行政の責任者としてもこういう認識でいいのかと、こう思います。

 総理、任命者としての責任はどうなんでしょうか。

内閣総理大臣(小泉純一郎君)

 熱心に応援する方も法律を守るというのは当然でございます。

委員長(中曽根弘文君)

 井上君、時間でございますのでおまとめを願います。

井上哲士君

 はい。法務大臣や総理がこういう認識では国民の政治に対する不信は払拭されないと申し上げまして、質問を終わります。


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