24ヵ国訪問記

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中東見聞録

文化財の保存でイスタンブル市と懇談

 朝九時にホテルを出発し、総領事館でトルコの現地事情について説明を受けたあと、イスタンブル市事業計画局を訪問し、文化財や歴史的な都市計画の保存の問題でお話を聞きました。

 同市はかつては事業計画課で保存も事業の計画も行っていましたが、文化財の保護の位置づけを高め97年、文化財保護課を分離させています。文化財保護の担当者は京都や奈良に訪問の経験がある女性の方でした。

 私は、京都の状況も紹介しながら、歴史的景観を保存していく上で文化財の周辺の建築の規制について質問しました。この点、同市では都市の歴史的な景観を壊す建物を作ってはならないという立場は明確でした。

 市に建築申請があった場合、市と国の文化省が合同で作っている文化財保護委員会にかけられ、そこで問題ありとなると建設の中止ないしは変更を求めることになっています。変更の内容については保護課の専門家が周辺の景観を考えて、色や高さについて提案するそうです。

 ただ、無届の建物があることは悩みのようでしたが、許可なしに建設した場合は懲役などの罰則を課すことができるようになっているとのことでした。

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