対談・報道・論文

ホーム の中の 対談・報道・論文 の中の 新聞記事 の中の その声を国会へ ー 野党統一21人、共闘をさらに前へ 「京都民報」2019年8月11日付

その声を国会へ ー 野党統一21人、共闘をさらに前へ 「京都民報」2019年8月11日付

 7月の参院選で、京都選挙区(改選数2)で再選(2期目)した日本共産党の倉林明子議員と、比例代表で4期目の当選を果たした井上哲士議員。市民と野党の共闘を貫いた選挙戦を振り返りながら、改憲勢力を「3分の2」割れの状況に追い込んだことや、今後の国会論戦などについて、決意と展望を聞きました。

 

DSC_4578.JPGのサムネイル画像

初登院で決意を語る倉林氏(左)と井上氏(右)(2019年8月1日)

 

自民現職7人破り共闘勝利

 

 ─参院選での自身の当選と京都選挙区での倉林明子さんの勝利、全体の結果について聞かせてください。

 

 僕と倉林さん、そろって再選できました。とりわけ京都は、前回からの大幅得票増なしには勝てない中での当選でした。党と後援会、支持者の皆さんの猛奮闘と市民との共闘によるたまものと改めて感謝しています。

 全体の結果でも共闘の持つ力が示されました。自民党は選挙後、114議席となり、参院の過半数123議席から9議席も割り込み、改憲勢力は改憲発議に必要な3分の2割れとなりました。この結果をつくり出したのが、1人区での野党統一候補の勝利で、前回参院選(2013年)の2議席から、7人の自民党の現職を破っての10議席獲得です。

 共闘を通じて痛感をするのは、共産党への市民の皆さんの厚い信頼です。福井県での反原発運動に長年尽力されてきた明通寺(小浜市)住職、中嶌哲演さんが共産党にこんなコメントを寄せて下さいました。「共産党は戦前から、節を曲げず反戦を貫いてきた。そのことに敬服する。しかし、一党一派では戦争はとめられなかった。その教訓をいかしてほしい」と、党の歴史を踏まえた激励でした。

 僕は演説会でこの言葉を紹介しながら、「反戦平和の歴史を持つ党だからこそ、安倍政権の戦争する国づくりを許さず、共闘のために誠実に力を尽くすことができる」と訴えました。戦争への道を進む危険性があるもと、この党だからこそ、新しい仲間や新しい信頼関係をつくることができたと思っています。

 

 ─自身の担当地域での共闘はどうでしたか。

 

 担当地域の京都・東海・北陸信越の10府県で、野党統一候補擁立が7選挙区。そのうち長野、新潟の2選挙区で統一候補が勝利しました。闘い方はさまざまですが、各選挙区で心通う共闘関係を築くことができました。

 例えば、福井選挙区は全国で唯一、野党統一候補が共産党公認の山田和雄さんでした。なぜ、共産党の候補者を統一候補にできたかというと、福井県には、安保法制廃止などを目指す市民団体「ピースふくい」があり、ここに立憲民主、国民民主、共産、社民、緑の党の5野党が参加して運動を進めてきた蓄積があります。「ピースふくい」が6月に、参院選勝利に向けた街頭演説会を開いた際、5野党の各県連の代表がそろって参加し、「山田さんの勝利に向け頑張ろう」と訴えました。

 選挙中の共産党の演説会には、立民の枝野代表が駆けつけ、共産党の小池書記局長、山田候補と手を取り合って、「山田さんの当選を一緒に勝ち取ろう」と訴えました。こんな闘いを経て山田さんの得票は7万7377票。前回(2013年)の3万56000票を2・2倍にしました。

 

「比例は共産へ」統一候補も訴え

 

 長野選挙区では、国民の現職・羽田雄一郎候補が統一候補でした。選挙中、共産党がJR松本駅前(松本市)で志位委員長を迎えて行った街頭演説会で、僕と一緒に立ち、「比例は共産党へ」と訴えました。それだけではないんです。羽田さんは選挙中、安倍政権の下での防衛費の増大や米国製武器の爆買いを批判し、「国民生活の向上に力を尽くす」と繰り返し訴えました。

 新潟選挙区の野党統一候補の打越さく良さんも選挙中の演説で、共産党が掲げた「減らない年金」を掲げました。野党共闘の共通政策は13項目の、3年前の参院選より大きく前進しましたが、選挙戦を通じて各地でさらに発展しました。

 自民党を倒すには野党共闘しかないことは明らかです。野党統一で当選した議員が、3年前の選挙(11人)と今回(10人)と合わせて21人で、参院(定数245)の約1割を占めます。僕は引き続き参院国対委員長を務めることになったので、共闘をさらに前に進めていきたいですね。

DSC_1410.JPG 

被爆2世として核兵器廃絶必ず

 

 ─今後の闘いの決意を聞かせてください。

 

 被爆2世として今回ほど、平和、核兵器廃絶を語り抜いた選挙はありませんでした。国連での核兵器禁止条約採択の場に立ち会った唯一の参院議員として、条約批准を新しい国会で迫っていく責任があります。また、改憲や消費税増税を許さない闘いへ、決意を新たにしています。

 総選挙、京都市では来年2月に市長選挙を迎えます。参院選で市民と共産党の共闘が新しいステージをつくっただけに、これをどう発展させるのか全国が注目しています。やっぱり"日本の夜明けは京都から"。引き続きみなさんと頑張ります。

ページ最上部へ戻る