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国会での大規模訓練中止を参院議長に申し入れ

 七月五日に予定されている国会での「テロ対策合同訓練」の中止を求める申し入れを衆参議長に行いました。参院では私と仁比議運理事が山崎議長に申しいました。以下、申し入れ文を紹介します。

参議院議長 山崎正昭 殿 

「衆・参警務部及び警視庁のテロ対策合同訓練」の中止を求める申し入れ 

日本共産党国会議員団 

衆参両院の議院運営委員会理事会は、過日、「衆・参警務部及び警視庁のテロ対策合同訓練」を75日に実施することを決めました。わが党は、以下の理由から、今回の訓練に反対しましたが、今国会の会期が大幅に延長されたもとで、あらためて「合同訓練」の中止を求めるものです。 

1、今回の「合同訓練」は、銃器及び爆発物を所持するテロリスト3名が、衆議院本館に侵入して銃を発砲のうえ立てこもる事態を想定し、衆・参警務部と警察が連携して警察部隊がテロリストを銃器で制圧するというもので、衆院警務部220名、参院警務部50名、警視庁140名など400名以上が参加する大規模なものです。

その訓練内容は、①警察官の部隊が警察車両10数台を伴って外周を包囲し、出入り口を封鎖し、ヘリによる上空からの監視を行う、②銃器部隊30名程度が、空砲とはいえガス銃などを発砲し、被疑者を制圧し、爆発物処理班が爆発物を処理する、③その間、侵入した被疑者は警察部隊に銃を発砲する、④その下で警務部は、緊急通報、警察部隊との連携、在館者の避難誘導などを行う――などと説明されています。 

2、今回の「合同訓練」には、きわめて重大な問題があります。

 そもそも、たとえ訓練であっても、想定にあるような一般警察権の行使を前提として警察部隊が国会構内に立ち入ったことは、過去一度もありません。国会内の「秩序維持」は議院の自律権にかかわる問題であり、一般警察権との関係は慎重に検討すべきものです。

ところが、今回、想定されている大規模な訓練を必要とする蓋然性はまったく示されていません。また、両院の事務局が「計画は警視庁につくってもらったもの」と認めているように、事件の想定や訓練規模、事件対処の方策など、警察主導の訓練計画というのが実態です。

国民から見れば、国会外周を警察官が包囲することになり、国会が国民の要請・抗議活動を拒否しているようにしかみえず、国民の請願権を事実上制約することとなります。

訓練実施日は、「戦争法案」の成立を図るために会期の大幅延長が強行された直後であり、国会会期中です。この間、「戦争法案」に対して国民多数が反対し、抗議の声を上げ、毎週末、「戦争法案反対」の集会、行動が国会周辺で行われてきました。このような時期に、警察官が国会包囲するような大規模訓練を行うことは、かつて60年安保改定の際に、議長警察権の名のもとに警官部隊が国会に導入され、議会制民主主義が踏みにじられた歴史を想起させるものです。断じて容認できません。 

以上の理由により、日本共産党国会議員団は、この前代未聞の「合同訓練」の中止を申し入れるものです。

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