「明かりがはっきり見えてきた」――新型コロナの感染爆発と医療危機が続く中での菅総理の言葉に「赤信号と見間違えのではないか」「国民の実態が分かっているのか」と厳しい批判の声が広がりました。

　そんな中、総理が九月中旬に解散し自民党総裁選挙は先送りする意向という報道がながれ夜のテレビや朝刊各紙も一面で報道。永田町に一気に緊張感が走りました。ところが菅総理は、会見を行い、「今は解散する状況にはない」と半日でこれを打ち消しました。

　コロナ無策への国民の怒りを前に、「菅さんでは総選挙は戦えない」という自民党議員と、総裁選挙に危機感をもった総理との間で起きた大混乱です。しかし、予定通りの総裁選実施を求めるのも、総裁選期間中はマスコミ報道を自民党に集中させて総選挙を有利にしたいという思惑。共通しているのは、新型コロナによる国民生活の未曾有の危機に際しても国会を開かないこと。徹頭徹尾国民不在です。もはや政権担う資格はありません。

　一日の野党国対委員長会談で、憲法にもとづく臨時国会召集要求の拒否は憲法違反だと厳しく抗議し、国会議員の職責を果たすべく「野党合同国会(ヒアリング)」を開いてコロナ対策などで政府を正していくことを決めました。さらにこの日、志位委員長が記者会見で「気候危機を打開する日本共産党の2030戦略」を発表しました。

日本共産党の躍進、野党共闘勝利でこそ希望と安心の政治を実現できる。さあ、総選挙です。(「しんぶん赤旗」東海北陸信越版21.9.4付)