臨時国会が十月二十九日から開かれ、冒頭から「自共対決」の様相です。
そんな中、五日夜に放映されたNHKスペシャル「ドキュメント"武器輸出" 防衛装備移転の現場から」を興味深く見ました。
まずはパリで開かれた国際武器見本市「ユーロサトリ」に初めて出展した日本企業の映像。この問題は国会で質問しましたが、生々しい武器ビジネスの様子は武器禁輸政策撤廃以降のわずか半年で、一気に進展していることを示していました。
番組の中で、鈴木善幸元総理がアメリカからの武器輸出の要請を断った時の秘書官の方が証言されていました。「戦争が起きて武器が売れるといいなと思うような産業界の人を作りたくないと、総理は思われたのでしよう」というもの。そこには戦後保守の一定の見識がありました。
ところが、武器見本市の後に、参加企業と当時の防衛副大臣がビジネス拡大を祝って乾杯する姿には一片の見識も感じられません。
防衛省の課長は、他国は生産した武器を戦争で使用して改良してきたが、「残念ながら、日本はそうでない」といい、「チャンス」とまで口にしました。
私は国会で、「武器輸出で成長する国になるつもりか」と総理や防衛相をただしてきましたが、映像で示されたのは「戦争で栄える国」へ急速に進む姿です。
衆参の代表質問、予算委を終え、来週からは常任委員会での質疑が始まります。安倍内閣の「戦争する国づくり」と正面から対決します。(「赤旗」東海北陸信越版14.10.9付)