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戦争の悲劇 繰り返さぬ

IMG_0068.JPG 演説会の弁士で長野県飯田市を訪れた際、阿智村にある満蒙開拓平和祈念館に立ち寄りました。

 20町歩の地主になれる」「満州は日本の生命線」――夢がふりまかれ、国策として全国で約27万人の満蒙開拓団が「開拓移民」として送り込まれました。全国で最も多く送りだしたのが長野県南部の飯田・下伊那地域です。

 「開拓」といっても、多くは現地の人々の土地や家屋を収奪したものであり、侵略への加担でもありました。ソ連侵攻後は戦場と化し、開拓団の人々は逃げまどい、難民収容所でも飢えと寒さで大勢亡くなりました。帰国できず残留孤児となった人も少なくありません。

私は、演説会で、記念館のメッセージとして展示されていた「歴史に学び、今を見つめ、未来をつくる。同じ過ちを繰り返さないために。平和な社会を築くために」という言葉を紹介し、「戦争の悲劇が深く刻まれた南信地域から戦争法廃止、憲法守れの声をあげよう」と呼びかけました。

 愛知県半田市での演説会では『ああ紅の血は燃ゆる』という本を紹介しました。戦争中、当時の京都三中から半田市の軍需工場に動員され、大地震で13人の生徒が亡くなりながらも、報道統制でほとんど知られることがなかった悲劇を描いたものです。

 いよいよ参院選公示。全国いたるところに、そして多くの国民の中に刻まれた戦争の悲劇。その一つひとつをかみしめながら、戦争法廃止、安倍改憲許さず憲法九条を守り生かそうと訴えぬきます。(赤旗東海版16.6.18付)

 

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