国会質問議事録

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内閣委員会(国家公務員給与法改正、非常勤職員の処遇改善)

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 一般職の給与法の改正案は、人事院勧告どおり三年ぶりに月例給と特別給を引き上げるもので賛成ですが、この間の物価高騰には追い付かず、特別給の引上げも前回削減分の回復には至っていないなど問題点があります。特別職の給与法の改正案は、正規職員の定数減の一方で総理などの特別給を引き上げるものであり、反対であります。
 非常勤職員の処遇改善について、河野大臣に質問をいたします。
 この間、定員合理化計画の下で国家公務員の定員削減が進められてきました。二〇〇九年には二十八万九千四百九十人だった常勤職員は、二〇二一年の二十六万九千百一人へと二万三百八十九人減です。同時期に、非常勤職員は十四万八千百六十二人から十五万九千二百五十七人へと一万千九十五人増えました。その結果、一般職の国家公務員に占める非常勤職員の割合は、二〇〇九年の三三・九%から二〇二一年は三七・二%と増えて、実に四割近くに上っております。
 その下で、非常勤職員の皆さんが担っている仕事は、国民のニーズや複雑困難化する業務に対応して公務・公共サービスを維持する上で欠かせないものだと思いますけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 非常勤職員の業務の内容あるいは性質というのは様々だと思います。各府省において、必要に応じて様々な任用が行われていると思っております。
○井上哲士君 私は、本当に今の状況の下で非常勤職員の皆さんが、重要な任務、公務・公共サービスの維持の上で欠かせないものだと思うんですね。
 非常勤職員のうち、期間業務職員は二〇一一年に新設された任用・勤務形態ですが、当初の三万千五百二十六人から二〇二一年には三万九千五百八十七人と一・三倍に増加をしております。
 人事院にお聞きしますが、この期間業務職員というのはどういう官職に就く任用制度でしょうか。
○政府参考人(西浩明君) お答え申し上げます。
 期間業務職員制度につきましては、それまでの日々雇用の仕組みを廃止し、それに代わるものとして平成二十二年十月から導入された非常勤職員の制度でございます。
 日々雇用の仕組みは、任用予定期間はあるものの任期は一日とされ、制度上いつでも退職させることができるなど、職員を不安定な地位に置くものとなっておりました。人事院では、こうした日々雇用の仕組みの問題点を解消すべく、政府の関係部局や職員団体の意見を聴取しつつ検討した結果、この仕組みを廃止し、同一の会計年度内で任期を定めることができる期間業務職員制度を設けることとしたものであり、お尋ねの期間業務職員が就く官職につきましては、一会計年度内に限って臨時的に置かれる非常勤官職でございます。
○井上哲士君 一時的、臨時的な仕事を行う官職だと。逆に言いますと、恒常的、継続的な業務を行う官職には当てはまらないということだと思うんですね。
 大臣は先ほどもありました八月十二日の就任会見で、期間業務職員の方々にもっと能力を発揮してもらって、今一般職、総合職がデータの取りまとめてみたいなものまでやっていますけれども、そこの業務の切り分けというものはきっちりやらなければいかぬと発言をされております。
 大臣がこの期間業務職員に担ってもらおうというデータの取りまとめみたいなものという業務は、一時的、臨時的業務だという認識なんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 常勤職員、非常勤職員、適切に業務を分担をしていただくのが大事だというふうに思っております。
 データの取りまとめ、恒常的にあるものもあれば、季節変動だったり、あるいは特別にデータを収集しているようなときのものもございます。いろんなことがございますが、それぞれの府省において、それぞれの時期において適宜適切に対応していただきたいと思っております。
○井上哲士君 今恒常的なものもあると言われましたけれども、正確なデータの取りまとめ、これは行政の土台となる重要なものでありますし、しかも系統的な収集、取りまとめが求められて、一時的、臨時的な業務とは私は言えないと思います。
 この発言に関わって、先ほど、非常勤の場合でも給与引上げを四月に遡って行うことの必要性について答弁がございました。予算の確保も含めて、これは私もおとついの委員会で求めたところでありますが、是非これは進めていただきたいと思います。
 期間業務職員が常勤職員と変わらない仕事をしている実態があるにもかかわらず、原則一年の期限付の任期になっております。人事院が通知で、期間業務職員の公募によらない採用は同一の者について二回を限度にするよう努めるものとするとしております。これによって、期間業務職員が三年ごとに公募でふるいに掛けられるという状況があります。
 矛盾が大きい職場の一つがハローワークなんですね。この間、働き方改革を始めとする新規政策が相次いで導入をされて、業務量の増大とともに執務が複雑困難化しています。
 お手元の資料を見ていただきますと、常勤職員の数は二〇〇一年の一万二千六百九十二人から二〇二二年には一万百五十人に減っております。一方、非常勤の職員が担う労働相談員は一万一千六十八人から二万一千四百三十一人と増えて、現在は全て期間業務職員が当たっております。
 コロナ対応などでぐっと増えた年もありますけれども、大体常に一万五千人以上なんですね。まさに、で、しかも今年度はハローワークの職員の実に六七・九%が非常勤であります。期間業務職員が恒常的、継続的な業務を担っていると。にもかかわらず非常に不安定な雇用にさらされております。
 今年五月に、非常勤職員の皆さんが内閣人事局に対して、更新時の公募の撤廃、無期転換など雇用の安定を求めて署名を提出しました。その際に、ハローワークで働く方々が実態や思いを発言をされております。
 例えば、仕事は恒常的で必要不可欠な業務ばかりだ、本来常勤職員が担うべき職務を非常勤職員が担っている。また別の方は、現在は職業相談部門にいるが、コロナで失職した方など大変困窮した方が多く訪れる、所内で暴れる方もいると、様々な方がいて苦労の多い職場だけども、困った方が路上に放り出される前のぎりぎりの状態でハローワークに来られる、そうした方が就職できてよかったと言ってくれるときが本当にこの仕事をしてよかったと思う瞬間だと。非常に誇りを持ちながら重要な業務を担っておられるんですね。
 こういうハローワークの現状を見ても、常勤職員が削減される中で、期間業務職員の皆さんが、制度が新設したときの趣旨である一時的、臨時的な業務ではなくて、常勤職員の行うべき恒常的業務を担っていると、こういう実態があると思いますけれども、大臣の認識、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 常勤、非常勤あるいは期間業務職員の任用については各府省が適切に行ってくれているものと思っております。
 ハローワークについてお尋ねでございますが、まずは厚生労働省においてこれはしっかり検討していただくものだと思っております。
 内閣人事局としても、厚労省の検討を見た上で厚労省とよく議論をしていきたいと思っております。
○井上哲士君 ハローワークを典型として挙げましたけれども、いろんなところでこういうこの常勤職員がやるような業務を期間業務職員が担っているのではないかと。これ是非実態をよく見ていただきたいんですね。今、厚労省とのお話もありましたけども。
 先ほど紹介した署名提出の際には、こんな発言もあるんです。ハローワークの支援は相談者の人生を左右してしまう重要な仕事だと、しかし現実に目を向けると私たち非常勤職員は常に自らの雇い止めの心配をしなくてはならないと、私も公募を体験しているが本当につらいと、さらし首に遭うような感覚で受けている本人からすれば過酷だと、こう言われています。それから、現在はキャリアアップ助成金を担当しているという方は、人件費増額分の補助として国が税金を投入して正社員化を促進している、これがキャリアアップ助成金。その業務を担う私たちはずうっと非正規労働者のままで、毎年雇い止めの不安に脅かされ、公募に掛けられている、安心して働きたいと、こういう発言もされております。常勤職員が担うべき業務を、こんな不安の下で担っておられるわけですね。期間業務職員の中には、社労士であるとかキャリアコンサルタントの資格を自費で勉強して取得されるという方も多いんですね。そういう努力をされているのに、結局、この三年ごとの公募はこういう努力にも応えないものになっていると思います。
 これはハローワーク、私、典型例として先ほどから紹介していますけれども、いろんなところで本来常勤職員が担うべき職務をこの非常勤、期間業務職員が担っているという、そしてその皆さんが雇用の不安にさらされているという実態があると思うんですね。
 是非、各省庁任せではなくて、是非、担当大臣としてこういう実態を把握をしていただきたい、現場の声を聞いていただきたいというふうに思いますけれども、改めていかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 非常勤職員あるいは期間業務職員の任用については、各府省が一義的にやることになっております。
 非常勤職員が常勤職員に採用試験や選考を経て任用される門戸は開かれておりまして、昨年度もそうした例が複数ございます。そういう中で、各省庁としては、行われている業務あるいはその内容に鑑みて、非常勤職員を常勤職員に任用するということを行ってきておりますので、まずは各府省にしっかりと必要な任用をやっていただくということかなと思っております。
 委員おっしゃるような、実態、どういうふうになっているのかというのは、これは内閣人事局としてもきっちり見ていかなければいかぬと思います。
○井上哲士君 人口千人当たりの公的部門の職員数は、日本は非常に少ないわけですね。ところが、二〇一四年の閣議決定で、既存業務への増大の対応について各府省は自律的な組織内の再配置を原則として、新規増員を厳に抑制すると述べております。結局、恒常的な業務の増大に新規増員なしで対応しようというのは、本来、一時的な、臨時的な任用であるはずの非常勤職員に常勤職員の肩代わりをすることにほかならないと思うんですね。
 今、正規への、常勤への登用というお話がありましたけれども、少なくとも非常勤職員と変わらない働き方をしている、あっ、常勤職員と変わらない働き方をしている非常勤職員は常勤に転換する。それから、恒常的な業務に雇用継続の不安がないように続けられるような改善が必要だと思いますけれども、改めていかがでしょう。
○国務大臣(河野太郎君) 繰り返しで恐縮でございますが、非常勤職員の常勤職員への任用、あるいは非常勤職員の任用そのものについては、これは各府省が適宜適切に行っているというふうに認識をしておりますので、まずは各省庁がしっかりとその業務を見ていただくということだろうと思っております。
 内閣人事局といたしましては、先ほど答弁申し上げましたように、常勤職員の給与が改定されたときには、それに合わせて非常勤職員の給与が改定される、そうした制度面について、また実態の把握についてしっかりやってまいりたいと思います。
○井上哲士君 重要な業務を担っている期間業務職員、非常勤の方が、やっぱり雇用不安にさらされているとかじゃなくて、しっかり安心して仕事ができるような条件づくりを改めて求めたいと思いますし、そもそも、今、更に国家公務員の定数が減らされようとしております。常勤職員を減らす一方で、雇用が不安定な非常勤職員を増やし続けるならば、結局、常勤と非常勤の格差、待遇格差が拡大するばかりだと思うんですね。
 定員の抑制政策は中止をして、そして業務量に応じた常勤職員の増員を図るべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 国家公務員の業務のニーズというのは、これはもう、時々の国際情勢、経済情勢を始め様々な情勢の変化によってニーズは変わります。ですから、これ毎年定員の合理化をした上で、それを原資として必要なところに再配分をするということはやってきておりますが、霞が関の働き方改革、あるいはニーズの変化に応じて、この恐らく五年間ですか、定員は増員をしてきているところでございまして、これからもこの定員については必要に応じ定員の増減というのはやってまいりたいというふうに思っております。
○委員長(古賀友一郎君) 時間が来ておりますので、おまとめください。
○井上哲士君 先ほど申し上げましたように、日本の公務員というのはそもそも少ないわけですね。必要な人員をしっかり確保するということを改めて求めまして、質問を終わります。

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