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答弁書第八六号 参議院議員井上哲士君外一名提出原子力艦による原子力災害への対策に関する質問に対する答弁書

答弁書第八六号

内閣参質一八三第八六号
  平成二十五年五月七日

内閣総理大臣 安 倍 晋 三   



       参議院議長 平 田 健 二 殿

参議院議員井上哲士君外一名提出原子力艦による原子力災害への対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



 参議院議員井上哲士君外一名提出原子力艦による原子力災害への対策に関する質問に対する答弁書

一について

 平成二十四年九月六日開催の中央防災会議において修正される前の防災基本計画(以下「修正前の防災基本計画」という。)においては、原子力艦の原子力災害が発生した場合に、その応急対策に当たり放射線防護等の専門家の技術的知見を活用するため、内閣府原子力安全委員会(当時)(以下「原子力安全委員会」という。)の委員等を現地へ派遣すること等を内容とする原子力安全委員会の活動について記載していたが、原子力安全委員会が廃止され、原子力規制委員会が設置されることに伴い、修正前の防災基本計画における原子力安全委員会に係る記載を削除したところである。
 原子力規制委員会においては、原子力艦の原子力災害に関し、その対策に関する技術的見地からの検討を行うこと、通報を受けること、放射能調査を行うこと等の原子力安全委員会等が有していた機能を引き継ぎ、関係府省と連携して適切に対処してまいりたい。

二の1の(1)について

 原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号。以下「原災法」という。)に基づき策定された原子力災害対策指針(平成二十四年十月三十一日原子力規制委員会策定)の対象は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)に規定された原子力施設(原災法の対象となるものに限る。)の原子力災害及び核燃料物質等の輸送時の原子力災害とされており、原子力艦の原子力災害は対象とされていないため、「参考に」としたものである。

二の1の(2)及び2の(1)並びに三の1、2の(1)から(3)まで及び3の(1)について

 原子力艦の原子力災害対策の見直しについては、現在行っている東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた原子力安全規制の見直しの検討結果等を踏まえ、関係府省において、神奈川県横須賀市を始めとする関係地方公共団体等の意見も聞きつつ、適切に対処してまいりたい。

二の2の(2)について

 お尋ねについては、原子力艦の原子力災害対策において、御指摘の「PAZ」、「UPZ」及び「PPA」が定められていないことから、承知していない。

二の2の(3)について

 原子力艦の原子力災害対策に係る屋内への退避又は避難の指示等は、関係地方公共団体の長が行うこととされており、例えば、神奈川県横須賀市では、同市が作成した地域防災計画において、当該指示等を行う場合は、当該指示等の対象地域、立ち退き先等を明示することとしており、同計画に基づき、適切に屋内への退避又は避難が行われるものと考えている。なお、政府としては、お尋ねの「ヨウ素剤」の事前配布について定める原子力艦の原子力災害対策に係る計画等は承知していない。

二の2の(4)について

 米海軍の原子力推進型の軍艦(以下「原子力軍艦」という。)の安全性については、政府として、米国政府から、累次にわたる政府声明及び覚書等により、説明を受けてきており、かかる説明において米国政府は、米海軍の原子力軍艦の安全性に関する方針を全て堅持し、全ての原子力軍艦について具体的な措置及び厳格な基準によりこれを維持することを確約している。
 政府としては、米国政府に対し、我が国の平和と安全に重要な役割を果たす米海軍の原子力軍艦の安全性について、引き続き万全の対策をとるよう働きかけていく考えである。

三の2の(4)について

 政府としては、米海軍の原子力軍艦が我が国に寄港する際には、主体的かつ厳格に放射能監視を実施しており、具体的には、原子力規制委員会等の関係機関が、米海軍の原子力軍艦が我が国に寄港する際に、二十四時間体制で寄港地周辺の放射能監視を実施しており、結果を公表しているところである。今後とも、原子力艦の寄港地の周辺住民等の安全・安心のため必要な放射能監視体制を確保してまいりたい。

三の3の(2)及び(3)について

 中央防災会議においては、地域防災計画等の基本となる防災基本計画を作成しているところであり、同計画において、原子力艦の原子力災害への対策についても定めているところである。同計画に基づき、都道府県及び市町村の防災会議においては、当該地域の事情を勘案して、当該地域の防災に関して処理すべき業務等を定める地域防災計画を作成することとされている。また、「原子力艦の原子力災害対策マニュアル」(平成十六年八月二十五日中央防災会議主事会議申合せ)における関係地方公共団体に該当する神奈川県内の市町村は、横須賀市である。

三の4について

 お尋ねの「実務者会議」の意味するところが必ずしも明らかではないが、平成二十五年四月十六日、伊原外務省北米局長は、吉田神奈川県横須賀市長から、同市における「原子力艦に関する地域防災計画」の改訂の方向性について、政府としての考え方を示して欲しい旨の要請を受け、これに対し、かかる要請を関係府省に伝達するとともに、まずは関係府省と同市の担当者の間で意見交換の場を設けたい旨を述べたところである。今後、関係府省が連携して、適切に対処してまいりたい。

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