国会質問

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外交防衛委員会(辺野古新基地建設 軟弱地盤問題)


○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 辺野古の新基地問題についてお聞きをいたします。
 沖縄の県民投票で七割が反対というその結果を真摯に受け止めると言いながら、全く無視した土砂の投入が続けられております。県民の怒り広がっておりますし、これはもう沖縄の問題じゃない、民主主義の問題だと。全国世論調査でも多数が反対というのが出されております。
 十九日には玉城沖縄県知事が総理とも面談をされて、改めて、工事を中断し、話合いをということを求められました。
 さらに、十八日に、今帰仁村で国の天然記念物であるジュゴンの死骸が発見をされました。見付かったジュゴン、これまで防衛局は三頭のジュゴンを確認し、調査をしておりましたけれども、二頭は行方不明になって、この一頭が唯一、今年二月に生存が確認されたものではないかと、それが死んだということでまた怒りが広がっております。知事も、死亡原因究明の意味でも土砂投入を中断し、話合いをと言われておりますし、日本自然保護協会も、工事を中止をして、ジュゴンの生息調査を行って緊急に保護する必要がある、こういうことも述べております。
 改めて、県民投票の結果も踏まえて、私はまず中断せよと、直ちに中止すべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(岩屋毅君) 先般、玉城沖縄県知事さんが安倍総理と面談をされたというふうに承知をしております。
 その中で、普天間基地負担軽減協議会等などの場で協議を続けていこうと、こういうことで認識を共有されたというふうに承知をしておりますけれども、私どもとしては、そういった場を始め、あらゆる機会を通じて、今後とも沖縄県側と対話を継続しつつ、しかし、辺野古移設事業については、普天間返還を一日でも早く実現するために事業は前に進めさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

○井上哲士君 およそ真摯に受け止めるということとは到底思えない答弁だと思います。
 マヨネーズ状の軟弱地盤が広がる辺野古の地質調査の報告書が、先週金曜日にやっと予算委員会に提出をされました。二〇一六年に出されたシュワブ地質調査報告書では、水面下七十メーターまでマヨネーズ状の軟らかさのN値ゼロの地盤があるということが大問題になって、その後行われた追加調査が今回の報告であります。
 C1護岸の予定地に当たる場所で新たなボーリング調査を行ったB27のポイントで、水面から基盤まで九十メーターあるということが明らかになりました。にもかかわらず、改良工事の施工深度は七十メーターとして、その理由として、七十メーターより下は固い粘土層があるからと、こういうことを繰り返されておりますけれども、そこでお聞きしますけれども、この七十メーターから九十メーターの間という、この固い粘土質と言いますけれども、これN値は調査をされたんでしょうか。

○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。
 御指摘のB27の地点におきましては、これはいわゆるN値をとか直接その土の成分を取り出してやる方式とは違いまして、コーン貫入試験という形でやってございますので、そのN値直接的な調査というものは行っておりません。ただし、そうではありませんけれども、それと同じ土層を含みますところのS3でありますとか、複数のところにおきましてのボーリング調査、このボーリング調査で得られたサンプルを用いまして、土の層の強度を明らかにするために室内試験を行っておるというところでございます。
 そういうことを含めまして、水深約七十メートルより深いところの土層につきましては、いわゆる非常に固い粘土層に分類されるということが確認されているというところでございます。

○井上哲士君 おかしな話で、N値が大問題になって、だから細かくボーリングやったんでしょう。何で細かくやったボーリングのところでN値調べないんですか。おかしいじゃないですか。

○政府参考人(鈴木敦夫君) 地盤の調査に当たりましては、どのような種類の土の層がどのように分布しているのかということを把握するとともに、それぞれの土の層の強度、これを把握する必要がございます。そして、それらを把握するためには、御指摘のような所要のボーリング調査、これを行うとともに、各ボーリング調査地点の間において、先端に先ほど申し上げましたけれども円錐状のコーン、これにとがったセンサーが付いている棒を刺すというようなことで、地盤の特性を把握するコーン貫入試験、こういうことを行っておるということでございます。
 こういうものの組合せによりまして、目的たる、どのような種類の地層がどのように分布しているか、それからそれぞれの土の層の強度を把握するということをしております。
 それで、先ほど申し上げましたように、B27地点の強度の確認方法について申し上げれば、その付近にございますS3地点、ここを含む複数の箇所においてボーリング調査を実施しました。このボーリング調査で得られたサンプルを用いて土の層の強度を明らかにするために、室内における試験を実施しているということでございます。
 その結果として、七十メートルより深いところの土層は非常に固い土層に分布されているということでございます。そして、そういうことから、こちらのB27の地点についても同じ層でございますから、土の性質を確認したところ七十メートルより深いところは非常に固い粘土層に分類されるということが確認されたということになってございます。

○井上哲士君 今、N値が問題になったからもっと細かく調査したんでしょう。だったら、細かく調査したところでちゃんとN値は出すべきじゃないですか。結局、直接はやっていない。今のはそれをやらない理由に全くなりませんよ。
 それで、今回公表された報告書の一部の資料をお手元に配付しておりますけれども、事前に入手して、三月五日の予算委員会で我が党小池議員が、結局今の作業船の能力では最大深度が七十メートル程度だから、だからそれに合わせて七十メーター以下は改良工事の必要がないと言ったんではないかと、こうただしました。で、岩屋大臣は、報告書はあくまでも審査請求が続いている段階においては公表しないという前提なんだと、こう言われましたけれども、公表したものが手元にあるわけですね。
 ここにちゃんと、専門工事業者へのヒアリングから現有作業船の能力、規格等を考慮し、改良可能な最大深度は七十メーター程度とすることと書いているじゃないですか。まさに、能力に合わせて改良深度を七十メーターにしたと、こういうことじゃないんですか。

○国務大臣(岩屋毅君) サンド・コンパクション・パイル工法等による地盤改良の深さは、必ずしも十分に固く安定した土層、基盤に達する深度まで施工しなくても、構造物等の安定性を確保し得るというふうに私どもは確認をいたしているところでございまして、いわゆる作業船の能力によって七十メートルでいいというふうに申し上げているわけではございません。最深、一番深いところで水面下約七十メートルの地点について地盤改良をしっかり行うことによって構造物等の安定性を確保できるということを確認をしているところでございます。

○井上哲士君 そうであるならば、改良が必要な最大深度はマイナス七十メートルとするはずじゃないですか。これ、そうじゃないんですよ。
 改良可能な最大深度と書いてあるんですよ。まさに能力に合わせて言っているとしか、書いたものがそうなっているじゃないですか、全く私は納得がいかないと思います。
 そして、この広大な地域を地盤改良するために、大浦湾側の面積の約六割に及ぶ大工事であります。砂ぐいを七万七千本も打って六百五十万立米の砂を投入をすると。この工事は当初全く予定されていなかったわけですね。これだけで三年八か月も掛かるわけですから、当然、環境アセスをやり直すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○政府参考人(鈴木敦夫君) 地盤改良に伴いまして、沖縄県に対して今後その変更承認申請を行う必要があるというふうに考えておりますけれども、今回の地盤改良の検討におきましては、地盤改良工事による環境負荷というものは、今のその環境保全図書の中で予測された影響の最大値、ピークの範囲にとどめることが可能であるということの検討結果が得られているところでございまして、既に事業を着手している現在においては、環境影響評価の手続をやり直す必要はないというふうに考えてございます。

○井上哲士君 工事の規模も内容も全く違うのに、当初の環境への影響の範囲内にとどまると結論を言っているだけなんですよ。何でそんなことが納得がいくのかと。
 具体的に聞きますけれども、三月十五日付けの沖縄県の意見書は、地盤改良工事によって盛り上がった軟弱地盤が約五十四万立方メートルもしゅんせつされることになるけれども、しゅんせつされた非常に軟らかい粘性土等がどのように処理されるのかという極めて深刻な問題について具体的なことは何も明らかにされていないし、しゅんせつによる環境への影響の程度やその対応方法も明らかにされていないと述べておりますけれども、この五十四万立米のしゅんせつされた軟らかい粘土層の処理、影響、どのようにお考えでしょうか。

○政府参考人(宮崎祥一君) 地盤改良工事の実施に当たりましては、事前に海底面に砂を敷き詰めることによりまして、それを前提に濁りの発生負荷量を計算した結果、濁りの発生量のピークを環境保全図書の予測値の結果の範囲にとどめることは可能というふうに考えているところでございます。

○井上哲士君 いや、そんなことを聞いているんじゃないです。しゅんせつするんでしょう、五十四万立米を。そのことによる環境への影響と、このしゅんせつをして出てくる、しゅんせつをしたこの軟弱な粘土性のものをどのように処理をするのかと、何もないじゃないかと沖縄県は言っているんですけどどうですかと聞いているんです。

○政府参考人(鈴木敦夫君) 今般の検討におきましての、先ほどございましたサンド・コンパクション・パイルによる地盤改良工事に伴いまして盛り上がるところ、いわゆる盛り上がり土のしゅんせつ土につきましては、その多くを二重鋼管矢板の中詰め材として使用するというふうな形でこの報告書の中では計画を立てておるところでございます。
 ただ、この報告書にも記載しているとおり、この報告書の中では二重鋼管矢板の中詰め材として使用する計画としてございますけれども、実際の設計、施工に当たりましては、より合理的な方法を追求すること等によりまして、現時点ではちょっと具体的に説明することは差し控えさせていただきたいというところでございます。

○井上哲士君 結局、現時点では分からない話なんですよ。
 もう一つ、このサンド・コンパクション・パイル工法に用いる砂ぐいは素材に金属製のスラグも混ぜるということが想定されていると思いますけれども、これによって環境への悪影響の可能性が専門家から指摘されておりますけれども、この点はどうお考えでしょうか。

○政府参考人(鈴木敦夫君) これにつきましては、ここのサンド・コンパクション・パイルの工法の使用材料として砂ですとかれき石とか、その中の一部としてスラグ、こういうふうに記載しております。これはあくまでもサンド・コンパクション・パイル工法というものを使ったときに一般的な使用材料というものをこの表の中で例示しているというものでございまして、スラグを使用するということを記載したというものではございません。

○井上哲士君 使わないと断言するんですか。

○政府参考人(鈴木敦夫君) 具体的なものにつきましては今後検討ということになりますが、今般の検討の中では、この報告書の中では、ちなみに、この地盤改良に使用する材料については砂というふうになってございます。

○井上哲士君 ですから、今後具体的に検討すると。何でもそうなんですよ。だけど環境の負荷は最初の範囲内だ、こんなお話でいいのかと。こんなことを許したら、今やもう全く当初設計から別の規模と内容の工事に変えながらも、工事を行う側は何も具体的なことを示さずに環境アセスの範囲にとどめることが可能だから大丈夫だと、こんなことを言い出したら、もう環境アセスの意味なくなりますよ。そこらじゅうでこんな、最初は小さくしておいて途中から工事を大きく変えてアセス大丈夫だと、こんなことが行われますよ。
 政府の工事に、私は、こんなモラルハザードみたいなこと絶対やってはならないと思いますし、そもそも工期も総費用も全く今明らかにできないと。ですから、去年まであった総工費と......

○委員長(渡邉美樹君) そろそろ質疑をおまとめください。

○井上哲士君 工期の範囲内での予算とはもう全く別物なんですよ。
 こんな予算を審議をしろということ自身が私は全く国会の審議権を愚弄するものだと思っておりまして、到底認められないと、直ちに工事は中止せよということも求めまして、質問を終わります。

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