熱海市での土石流発生から一か月。「赤旗」をはじめ新聞各紙もまとまった報道をしています。これまでに22人の死亡が確認され、以前行方不明者が5人。現場では厳しい条件の下で懸命の捜索作業が続いています。
被災者の皆さんの住まいの確保、心のケアや健康の維持、住宅再建への支援、観光の風評被害対策など問題は山積み。盛り土問題など、大災害となった原因や責任の解明も必要です。現地の皆さんと力合わせて、国がしっかり支援するように取り組んでいまます。
政府はコロナ感染急増地域では、入院対象者を重症者や重症化リスクの高い人に絞り込み、それ以外は原則自宅亮良とすることを可能にする方針を発表したことに怒りの声が広がっています。事実上「医療崩壊」を認めたに等しいもの。まともに専門家の意見も聞いておらず、在宅死が次々と起きかねません。
明日、明後日に開かれる衆参の厚生労働委員会の閉中審査で大議論になりますが、そもそも臨時国会を開いて議論すべきです。
東日本大震災から十年目の今日。朝から、テレビや新聞で、当時の映像やこの十年間を振り返る遺族や被災者の皆さんの声などには触れながら、色々なことが頭の中をぐるぐる回る一日でした。
予算委では福島出身の岩渕友議員が、ふるさとに帰ることのできない原発事故被災者の実態と思いを伝え「故郷を奪われたことを補償の対象と考えないのか」と東電や政府に迫りました。委員会室はしんと静まりかえる質問になりました。
午後からは政府主催の追悼式。全国会議員が招待されてきましたが、昨年はコロナで中止となり今年は招待者を限定して開かれました。そこで、参院議員会館の講堂で行われた三密を避ける形でのオンライン中継に参加し、地震が発生したのと同じ時刻で黙とうを捧げました。
その後、沖縄戦の戦没者の遺骨収集について厚生労働省からレクを受けました。
第三次補正予算案の予算委質疑二日目、日本共産党から笠井、宮本両議員が質問に立ちました。野党共同で抜本的な組み替え動議を出し、藤野議員が組み替えに賛成、原案に反対の討論に立ちましたが与党が多数で組み替え動議を否決し、原案を多数で可決しました。
予算委で笠井議員は「自粛と補償はセットで、給付金の第二弾を」と迫り、宮本議員は感染対策に新たな罰則を科すことをやめよと迫りました。
しめくくり総括の後、立憲民主党と日本共産党で抜本的組み替えの動議を提出。独自の動議を提出した国民民主党も賛成しましたが、与党などの反対多数で否決され、与党案が賛成多数で可決しました。
立憲と日本共産党による共同の組み替え動議は、GOTOトラベルへの予算や防衛装備品の支払いの前倒し経費など不必要なものを削除したうえで、以下の追加歳出を盛り込みました。
〇医療機関への減収補填、検査強化、医療・介護・福祉・保育従事者への慰労金―4・5兆円
〇生活困窮者支援、学費半額補助―3・4兆円
〇持続化給付金再開など事業者支援―7・5兆円
〇地方自治体支援―2・5兆円
〇GoToなど削減―▲6兆円
野党でここまで抜本的な組み替え動議を提出したのは画期的。この間の共同の積み重ねと進化によるものです。
さあ、明日から参院予算委が始まります。