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「司法・人権・女性・スポーツ」の記事

 法務委視察の2日目。仙台駅前のホテルを朝出て、新幹線で福島へ。福島地方裁判所、福島弁護士会を訪問して懇談した後でバスに郡山に移動し、原子力損害賠償紛争解決センターを訪問し懇談しました。

 福島地裁では、地裁とともに仙台家庭裁判所、仙台地方検察庁からそれぞれ概況説明を聞き懇談。続いて弁護士会では、放射能から子どもと住民を守るための取り組みや原発事故の被害者救済の支援の取り組みなどについて報告を受けて懇談しました。

 同会では、「福島原子力災害被災者・記録ノート」を作成し、被災者のみなさんに配布。また、「被害者救済支援センター」を立ち上げて、損害賠償の無料相談や、弁護士の紹介を行っています。 

 昼食をとりながら懇談を続け、13時に出発して郡山市にある原子力損害賠償紛争解決センターを訪問。損害賠償にかんして被害者と東電の和解を仲介するために文科省が9月に設置したものです。

 すでに631件の申し立てがあり、一定の役割を果たしていますが、さらに多くの仲介を進めるうえでの体制の強化が必要だと感じました。

 弁護士会との懇談でも共通したことですが、被災者の中には「自分たちは被害者なのになぜ弁護士費用までだして賠償を進るのは逆ではないか。加害者が責任を持つべきだ」という声が多く、費用を出して弁護士に依頼することに抵抗感が強いようです。

 昨日も要望で出されましたが、資力にかかわらず、弁護士の代理業務について法テラスの民事法律扶助を利用できるように改善することが急がれます。

 また、同じような名称の支援体制がいくつかできており、話をお聞きしていてもやや混乱しました。被災者から見てすっきりわかりやすい窓口や制度に改善することも必要だと感じました。

 これで視察日程は終了。大変充実した調査をすることができました。郡山から新幹線で東京へ。17時前に到着し、議員会館で若干のデスクワーク。

 今日、明日は参院法務委員会の視察。宮城県と福島県で震災・原発事故について司法、法務にかかわる被害と復興の状況、今後の課題などの視察とともに、通常国会に提案が予定されている少年院法改正案の審議にむけ少年院の視察を行いました。

 東京駅8時半発の新幹線で仙台へ。西田実仁法務委員長をはじめ、民主、自民、公明の各議員と私の6人が視察メンバーです。
 
 仙台ではまず、仙台高等裁判所を訪問。一宮なほみ高裁長官、大野恒太郎仙台高検検事長をはじめ仙台家裁、仙台地検、仙台法務局、仙台矯正管区、東北地方更生保護委員会、仙台入国管理局の責任者のみなさんからそれぞれ震災被害や復旧状況、被災者支援の取り組みなど報告を受け、懇談しました。

 昼食後、東北少年院と青葉女子学園へ。東北少年院では、技能教育に力を入れ、電気や溶接などのかなり難しい資格を多くの少年が取得しており、出院後の就職に結びついています。出院生の再非行率は一割程度で、全体から見てもかなり低いとのこと。教育と仕事確保が改善更生のうえで重要であることがよくわかりました。

 また、被災した老人施設などの復旧のボランティアも行っており、参加した少年たちが充実感をもつことにより更生の一助になっていることもお話しがありました。

 続いて、津波で大きな被害を受けた若林区をバスで移動しながら視察。農地に泥がはいったままの状況がひろがり、除塩も一部しか進んでおらず、農業の再建の困難さを実感しました。

 今日の最後の視察は、法テラス宮城と法テラスコールセンター。概況説明とともに相談受付の施設やコールセンターの電話対応の様子も見せていただきました。コールセンターは全国からの電話を受けており、コンピューターの端末を操作しながら電話を受ける装置が90台ならんでいます。

 二ヵ月の研修をうけたオペレーターのみなさんが、電話での問い合わせ内容にそった答えをコンピューターで検索し、さまざなま制度や窓口を紹介していきます。東京にあったセンターを仙台に移設している期間中に大震災がおきましたが、震災関連の情報提供窓口としても力を発揮しているようです。

 また、被災地に臨時の法テラスの出張所を設置して震災対策の法律相談にも取り組まれています。被災地の窓口で、被災者を振り分けたりしなくていいように、法律扶助の資力要件をなくす法改正への要望も頂きました。

 夜は午前中に懇談した東北管区の関係機関の幹部の皆さんと夕食懇親会。

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